キャリアについて。「理想の状態」をデザインする。
キャリアという言葉を聞くと、職歴や肩書き、スキルアップといった“手段としてのステップ”を思い浮かべる人が多いかもしれません。
もちろんそれらは、成長の過程として欠かせない大切な要素です。ですが、私が経営を通して向き合ってきた「キャリア」とは、それらのステップを積み重ねた先にある“理想の状態”や“自分の求める生き方”を形にしていくことです。
目の前の選択や努力の先に、どんな生き方を実現したいのか。20代・30代という土台を築く時期だからこそ、「何をするか」以上に、「どう在りたいか」を問い続けることが大切だと私は考えています。
キャリアは「働くこと」ではなく「理想の生き方を実現すること」
社会に出ると、「次はどんな仕事に就くか」「どんなスキルを身につけるべきか」といった話題が中心になります。
ですが、キャリアとはそうした“選択の積み重ね”そのものではなく、それらを通じて「どんな生き方をしたいか」という理想に近づくプロセスです。
私は、「世の中で活躍する人を増やす」という想いを原点に起業しました。
どんなサービスを提供し、誰と一緒に働くのか。日々の選択一つひとつが、自分の理想の状態を少しずつ形づくっています。
キャリアは履歴書に残る情報というより、「今、この瞬間の自分の在り方」や「どんな未来を描いているか」によって、常に書き換えられていくものです。
理想のキャリアは、誰かに与えられるものではありません。自分自身が「こう生きたい」と願う姿を明確にし、その生き方を現実にしていく力こそが、キャリアを築く本質だと私は信じています。
理想を体現している人から学ぶことで、判断基準は変わっていく
では、自分の理想をどう描き、どう近づけていけばいいのでしょうか?
そのヒントは、すでに「理想の生き方を体現している人」の中にあります。
私自身、もともと起業を志していたわけではありませんでした。
働き方に悩んでいた20代のある時期、ひとりの女性経営者の方とご縁があり、彼女が自分の価値観を貫きながら自由に働く姿を目の当たりにしました。
その時、心のどこかで「こんなふうに生きることは、特別な人にしかできない」と思っていた自分に気づいたのです。
けれど、その方の言葉や在り方に触れるうちに、「私にも、自分の理想とする生き方を実現する可能性があるのかもしれない」と感じるようになりました。
その出会いが、自分の働き方や人生に対する視野を大きく広げてくれたのです。
学びとは、単に知識や情報を得ることではなく、それまでの自分の価値観や選択基準を柔軟に見直し、更新することです。
理想の在り方をすでに体現している人の思考や行動に触れることで、「今までの自分なら選ばなかった選択肢」が見えてきます。
自分の枠を越えた人との出会いは、キャリアの方向性を大きく変えてくれるチャンスでもあります。だからこそ、尊敬できる人の考え方に耳を傾け、自分自身の軸を問い直す習慣を持ち続けることが大切です。
キャリアとは、理想の人生の状態です。
職歴やスキルアップといった“手段としてのステップ”を大切にしつつも、それらの選択が「どんな状態につながっているか」を常に意識していたい。
そして、その理想像に近い人たちから学び、自分の判断基準を柔軟に磨き続けること。それが、キャリアを「自分のもの」にしていくための鍵だと思います。
今の自分が目指しているのは、どんな生き方なのか。
キャリアを「人生の目的」から考えることができれば、日々の選択がもっとクリアに、もっと前向きになるはずです。
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